ShopifyをCXP/CDPとして活用するには?顧客体験をつなぎなおすための実践的アプローチ

企業と顧客の接点が多様化するなか、顧客体験(CX)の一貫性がビジネス成長の鍵となっています。特にD2Cやリテール領域では、EC・店舗・コミュニティ・SNSなど、複数チャネルにまたがる顧客接点の最適化が求められています。本記事では、Shopifyを顧客体験プラットフォーム(CXP)、もしくは顧客情報を一元化するプラットフォーム(CDP)として活用するための考え方と実践例を紹介します。
Shopifyを「CXP」として捉える視点とは
Shopifyは単なるECプラットフォームに留まりません。ポイント連携、ID統合、CRM、広告、分析といった機能を柔軟に組み合わせることで、顧客体験全体のハブとなり得ます。Shopifyアプリなどエコシステムを活用することで、低コストで以下のような統合が可能になります。
実店舗・コミュニティ・ECを跨いだ顧客IDとポイントの共通化
購買履歴やアンケート回答など多様な顧客データの統合・活用
Shopify FlowやAPI、メタフィールドを用いたCDP/CRMツールとしての活用

よくある課題とその構造的な整理
Shopifyを中心に据えることで解決できる課題は多岐にわたります。以下に代表的な課題とその背景を整理します。
チャネル横断のID・ポイントの断絶
さまざまある顧客接点ごとに顧客IDやポイントが分断されており、ユーザー体験が一貫していない。たとえばECで100ポイントを持つ顧客が、店舗やコミュニティでは別IDになっており、ポイントが引き継がれないといった課題を伺うことがあります。
この課題に対しては、ID統合やポイント共通化を実現するShopifyアプリの導入が有効です。アプリを活用することで、Shopify上の顧客IDを活用してポイント連携・ID統合を実現することができます。
参考記事:「Shopifyでメンバーシッププログラムを導入する方法 | ポイントと会員ランクを実現するサービス 5選」
顧客解像度の理解不足
電話番号やメールアドレスを手がかりに名寄せする運用には限界があり、誤認や重複の原因になります。統一されたIDによるプロファイル管理と、そのIDを軸とした行動・履歴データの蓄積が重要です。
このような顧客プロファイルの統合には、企業共通IDとの連携やユニークな顧客IDによるデータ統合が重要になります。これをShopify上で実現するためのソリューションも、アプリとして提供されています。
参考記事:「Shopifyに蓄積した顧客情報を、外部のECストア/コミュニティサイトに連携できる?~シングルサインオンによる実現方法を解説~」
Shopifyの強みを活かした統合事例
共通IDによるシングルサインオン(SSO)
企業・ブランド共通IDを用いてShopifyサイトにSSOログインできるアプリの導入により、ログイン体験の一貫性が向上し、外部サービスとの連携もスムーズになります。具体的には、企業が運営するコミュニティサイト・サポートサイト・ブランドポータルなど、複数の顧客接点で共通のIDを使用できるようになります。
カンロ社の事例:ECとコミュニティのID統合

カンロ株式会社では、ECサイトの顧客情報をコミュニティに連携し、ID統合によってファン育成とCRMの効果を最大化。ShopifyをID基盤として活用することで、顧客接点の統合と活用を両立しています。ECとファンコミュニティの連携により、ブランドとのエンゲージメントを高めながら、LTVの向上や再購入促進に繋げる施策が可能になります。
→カンロ株式会社の事例詳細はこちら
ShopifyをCXPに進化させるための3つの武器
1. メタフィールドとAPIによるDB拡張
商品情報や顧客データに独自の属性を追加できるメタフィールド、オリジナルのDBを追加できるメタオブジェクトにより、柔軟なデータ設計が可能です。また、ストアデータへの外部からのサクセスを可能にするAdmin APIを活用して基幹システムとの連携も可能になります。例えば、顧客の会員ランクや過去の購入カテゴリを独自に付与し、マーケティングや接客に活用することができます。
参考記事:「Shopifyを「CDP」のように活用する──メタフィールドとAPIで実現する顧客体験基盤(CXP)のつくり方」
2. アプリエコシステムとShopify Flow
8,000以上のShopifyアプリと、業務プロセスを自動化するShopify Flowを活用することで、やりたいことが即座に実現可能な環境が整っています。たとえば、「特定商品購入者にタグを付けてCRM連携」「メール購読停止者を広告対象外にする」などの自動処理が簡単に構築できます。
参考記事:「Shopify Flowとアプリ活用で実現する「即戦力CXP」 ── 自動化が変える顧客体験設計」
3. インフラとAIの進化
Shopifyはトラフィック量による追加課金が発生せず、SidekickなどのAI機能を含む分析環境も充実しており、顧客体験向上のための基盤として非常に優れています。AIアシスタント「Sidekick」は、マーケティング施策の提案やFAQ対応など、業務効率化にも寄与します。これまでマーケターやデザイナーが担ってきた以下のような細やかな設定・ショップ更新もこれから次々と「Sidekick」に任せられるようになっていきます。
「過去30日以内に2回以上購入したユーザー」「特定カテゴリに関心を持つが購入未達成のユーザー」など、複雑なレポート作成やセグメント設計の支援。
リピート頻度が高いユーザーにはポイント還元、初回購入者には送料無料クーポンの提供など、AIがパーソナライズされたキャンペーン設計を支援。
ハイエンド志向の顧客には高単価商品を目立たせるレイアウトを、若年層にはランキングやSNS連動コンテンツを強調する構成の提案など、「Sidekick」が顧客ごとのストアテーマの最適化を支援。
参考記事:「Shopifyを支えるインフラとAIの進化 ── Sidekickで加速するCXP運用の可能性」
顧客体験をつなぎなおす中核として Shopify を最大限活用する
顧客接点が増え続ける現代において、Shopifyを単なる販売チャネルではなく、顧客とのあらゆる関係性を整理・統合する中核基盤として活用する視点が重要です。App Unity が提案するCXPとしてのShopify活用は、現場がすぐに使える実践的なアプローチであり、CXの価値を最大化する有力な選択肢であると考えています。顧客体験の向上に関心や課題があれば、ぜひ一度お話をお聞かせください。お気軽にお問い合わせ・資料請求してください。
App Unity IDソリューション 問合せ・資料請求

App Unity IDソリューションとは
店舗・ECサイト・コミュニティ・アプリのID/ファーストパーティデータを低コストで統合・連携。多極化する顧客接点を横断して、ログインID・ポイントの共通化や統合した顧客情報を元にマーケティングに関わる企画・施策実行ができるようになります。
App Unity IDソリューションの特徴
Shopifyに必要な機能を持たせて一元管理。独自開発することなく、開発コストを削減。シンプルかつクイックにID統合・顧客理解・顧客体験の向上を実現します。
ID連携やデータ連携などに関してID統合・シングルサインオン周りでの課題がございましたら、ぜひ一度お話をお聞かせください。お気軽にお問い合わせ・資料請求ください。
執筆者紹介

App Unity IDソリューション
深い顧客理解と高い顧客体験を実現するための顧客IDソリューションを提供しています



