人手不足への対応でスーパーの店頭がカラフルに変わる ── トレンドの原動力を切り取る Lens of Trends 解説記事

本記事はOSINTとPEST分析を通して気づきを得たトレンドについて発表するマーケティングセミナー「Lens of Trends」で取り上げたトピックの解説記事です。セミナーでは毎月9つのトピックを取り上げています。セミナーのアーカイブ動画や、詳細データを掲載している講演資料の請求も承っています。本ページ下部のリンクよりご請求ください。
スーパーの店員、個性を尊重し人材確保へ
人手不足が課題となっている小売の販売の現場で、個性を尊重することで人材を確保しようという動きが広がっています。2024年に日本で進んだ賃上げによって、小売各社も賃上げを実現しましたが、それでも人材不足の解消にはほど遠い状況です。そのために、働きやすい環境を作ろうと、パートやアルバイトなどの従業員に対する、髪色やアクセサリーなどの身だしなみ規定を相次いで緩和しています。サミットは5月、髪の色を原則自由としネイルやつけまつげも認めました。マルエツは全従業員を対象に髪型や服装の自由度を高めています。多様性を取り入れて、働く環境を豊かにすることが人手不足への対応となっています。
人材確保のための接客改革、身体的負担を軽減
身体的な負担の軽減のために接客改革を行い、働きやすい環境に繋げようとする取り組みも進みます。レジの従業員は立って接客するという、長年定着していた固定観念を覆し、レジに作業用のイスを設置する取り組みが広がっています。首都圏・北関東で店舗を展開するベルクは今春までに3店舗で導入しました。現場の人手不足を背景に、シニアや女性など多様な人材が働きやすい環境づくりが求められています。
人材サービス大手のマイナビもトレンド作りを後押ししています。マイナビは今春、「座ってイイッス PROJECT」と題したプロジェクトを始めました(参考:マイナビ「座ってイイッス PROJECT」)。求人情報サイト「マイナビバイト」に掲載する企業などに専用のイス「マイナビバイトチェア」を提供。従業員への効果を調査するとともに、消費者の声を雇用主にフィードバックしています。求人メディアが主導することで他企業の事例も理解しやすくなり、導入のハードルを下げられる可能性があります。
アルバイト専用イス「マイナビバイトチェア」を提供
「マイナビバイトチェア」は、業務中でも動きやすいように「立ったり座ったりしやすい」、イスを自由に動かせ、スペースも取らない「軽くてコンパクト」、そしてお客さんからも好印象となるよう「姿勢よく座れる」デザインであることを重視して、折りたたみチェアや会議用チェアの製造販売を行う株式会社 SANKEIと共同製作しました。マイナビの実態調査によると、座って接客することが許されているアルバイトは23.3%にとどまり、アルバイトの32.2%が、業務にネガティブな影響が出ていると回答しました。
働き方改革を進めること、多様性を認めること、こういう視点の変化を広げていくことは、人手不足が進む日本における企業の姿勢として必要だと感じる事例です。
※本トピックは「Lens of Trends:24年7月号」で取り上げました。資料やデータの詳細をご覧になりたい方は、以下よりご請求ください。
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執筆者紹介

舟久保 竜
総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査から、クチコミマーケティングの企画・施策実行までの支援を行う。新しいモノが買われなくなるレコノミーの時代の到来を実感し、フィードフォースに加入。統合IDとCDPを活用した人間中心のマーケティングのためのSDL構築と、生活者と企業の新しい生態系「IDecosystem」の実現を目指す。
























