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少子化先進国の「韓国」がロボット経済を牽引する ── トレンドの原動力を切り取る Lens of Trends 解説記事 

本記事はOSINTとPEST分析を通して気づきを得たトレンドについて発表するマーケティングセミナー「Lens of Trends」で取り上げたトピックの解説記事です。セミナーでは毎月9つのトピックを取り上げています。セミナーのアーカイブ動画や、詳細データを掲載している講演資料の請求も承っています。本ページ下部のリンクよりご請求ください。

出生率0.72、韓国は日本を上回る「少子化先進国」

韓国政府は2024年2月、女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す「合計特殊出生率」が2023年は過去最低の0.72だったと発表しました(参考:東京新聞)。世界最低水準だった22年の0.78からさらに低下し、8年連続で前年を下回りました。生まれた子どもの数も、前年比7.7%減の約23万人で過去最少。8年間でほぼ半減しことになります。合計特殊出生率が1.0を下回っているのは、OECD加盟国中で韓国のみです。低水準にある日本の1.26より低く、日本と同様に、韓国にも「少子化先進国」としての対応に世界から注目が集まります。

少子化先進国「韓国」の「ロボット密度」は世界首位

こうして少子化が進む韓国は、人手不足問題とも向き合わないといけません。取り組んでいるのはロボット活用です。韓国の「ロボット経済」の裾野が広がっています。世界有数の深刻な人手不足に対応して需要を開拓する狙いで、ロボットの主戦場が製造現場からサービス分野に移ってきました。もともと韓国はロボットの先進国であり、国際ロボット連盟によると、製造業の従業員1万人あたりのロボットの稼働台数を示す「ロボット密度」は韓国が2022年に1012台で世界1位でした(参考:時事ドットコムニュース)。ドイツや日本、中国、米国に比べ2〜3倍強の水準を誇ります。人手不足の対応には、女性・シニアの雇用、外国人労働者の誘因、ロボット・AIによる生産性の向上といった対策が必要ですが、少子化先進国の韓国は、ロボットの活用に活路を見出しています。

韓国のロボット大手は、サービス分野での活用に注力

韓国では、これまで主に製造現場の自動化のためにロボットが導入されてきましたが、調理や医療での活用にも乗り出しています。足元では生活の場面でもロボットが珍しくなくなっていて、ハンファロボティクスなど多くの韓国メーカーが注力するロボットは「協働型」と呼ばれています。産業用の大型とは違い、小型で人と一緒に作業をするのが特徴で、サービス分野で広がり始めました。韓国科学技術情報研究院によると、サービス用ロボットの国内売上高は26年に約1550億円に達し、23年比2倍になる勢いです。企業だけでなく政府もロボットの活用に着目しています。政府は「Kロボット経済」と名付け、30年までにロボット専門人材を1万5000人以上、売上高約110億円以上のロボット企業を30社以上育成する目標を掲げました。

このように人間と一緒に活動するロボットは、日本人には以前から馴染みがあります。子どものころから見てきた鉄腕アトムやドラえもんです。欧米のロボットが機械然としているのに対し、日本では人や動物型のロボットに慣れ親しんでいます。少子化や人手不足、根本からの対策がもっとも大切ですが、韓国を上回る協働型のロボットの開発や活用を日本でも進めていってほしいです。

※本トピックは「Lens of Trends:24年6月号」で取り上げました。資料やデータの詳細をご覧になりたい方は、以下よりご請求ください。

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執筆者紹介

舟久保 竜

総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査から、クチコミマーケティングの企画・施策実行までの支援を行う。新しいモノが買われなくなるレコノミーの時代の到来を実感し、フィードフォースに加入。統合IDとCDPを活用した人間中心のマーケティングのためのSDL構築と、生活者と企業の新しい生態系「IDecosystem」の実現を目指す。

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