政治改革から30年。高齢・男性に偏重した国会が残り続ける ── トレンドの原動力を切り取る Lens of Trends 解説記事

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1994年、衆院選挙に小選挙区比例代表並立制の導入が決まる
今年、2024年は衆院選に小選挙区比例代表並立制を導入した1994年からちょうど30年となります。我々は衆院選の投票に行った時には、2票ずつ投票権を持ち、候補者と政党にそれぞれ1票ずつ投票を行いますが、そのような投票スタイルに改革されて30年が経ったということになります。有権者に対して、政治主張を丁寧に訴えることができる小選挙区制と、死票が少なくなる比例代表制のそれぞれの利点を活かすための改革でした。
日本と米国の国会は、独仏と比べて高齢議員が多い
そうした改革を経て日本の国会は今、世界と比較してどのような国会になっているのか。まず日本の国会はドイツ・フランスなど欧州の国会と比べて高齢議員が多いのが特徴です(参考記事:日本経済新聞[会員限定記事])。2024年4月の時点で、50歳代が33%と最も多く、45歳以下は1割に満たない状況です。実は米国も日本に近く、日米は若年層議員が少なくなっています。ミレニアル世代の割合は日本が8.2%で米国は14.7%。95~2009年生まれの10代半ばから20代後半の「Z世代」は日本はゼロで、米国も1人でした。ドイツとフランスは対照的で、ミレニアル世代がそれぞれ29.3%、28.8%と3割ほどを占めます。Z世代も17人と13人で日米より多くなっています。
衆議院に占める女性議員の割合は、世界186議会の中で164位
日本の女性議員の比率は他の先進国との差がさらに大きくなります。衆議院に占める女性議員の割合は、世界186議会の中で164位と低位に低迷しています。割合は約1割、OECD加盟国の中では今年女性大統領が誕生したメキシコが5割と高く、オーストラリアやフランスが4割となっています。高齢議員が多いアメリカでも女性比率は約3割となり、日本よりも20ポイント近く高くなっています。以前は日本と同様に女性議員の比率が低かった韓国は、比例代表の候補者名簿で50%以上を女性に割り当てるクオータ制を導入したことで、1990年代に5%未満だった女性議員の比率が直近4月の総選挙では過去最高の20%になったそうです。
改めて、政治改革から30年が経ちました。世界と比べて日本では、高齢で男性に偏重した国会が残り続けています。民間企業では多様性ある人材を生かそうという意識が高まっていますが、政治の分野では遅れが目立ちます。こうした状態に関心を持ち、選挙の投票率を高めること、そんな必要性を感じる状況でした。
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執筆者紹介

舟久保 竜
総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査から、クチコミマーケティングの企画・施策実行までの支援を行う。新しいモノが買われなくなるレコノミーの時代の到来を実感し、フィードフォースに加入。統合IDとCDPを活用した人間中心のマーケティングのためのSDL構築と、生活者と企業の新しい生態系「IDecosystem」の実現を目指す。
























