被災地への支援もAmazonがプライムだったことがわかる ── トレンドの原動力を切り取る Lens of Trends 解説記事

本記事はOSINTとPEST分析を通して気づきを得たトレンドについて発表するマーケティングセミナー「Lens of Trends」で取り上げたトピックの解説記事です。セミナーでは毎月9つのトピックを取り上げています。セミナーのアーカイブ動画や、詳細データを掲載している講演資料の請求も承っています。本ページ下部のリンクよりご請求ください。
Amazon、石川県珠洲市の避難所に最も早く支援物資を届ける
危機への備えに投資をしていた企業、Amazonの事例紹介です。注文したら翌日に届くプライム配送がAmazonの特徴の一つですが、今年の元旦に能登半島を襲った地震への対応も、Amazonがとても迅速だったことが話題になりました。2024年1月1日の能登半島地震の直後、同社の経営幹部が支援の必要性を確認し、支援プログラムの準備がはじまりました。地震発生後約2時間で、アマゾンジャパンの経営幹部が緊急会議を開催し、2時間後には支援物資の出荷準備が整います。翌1月2日、非政府組織(NGO)と連携し、兵庫県尼崎市と相模原市の2拠点から支援物資を載せた10トントラックが被災地に向かいました。被災地への支援物資の輸送は、石川県白山市で4トントラックに積み替えられ、道路の寸断に悩まされながら1月5日に被災地の避難所のひとつ、石川県珠洲市の県民体育館に到着しました。この避難所に最も早く届けられた支援物資でした。
Amazonは全世界で災害支援物資備蓄拠点の整備に取り組む
Amazonは全世界で「Disaster Relief Hub(ディザスター・リリーフ・ハブ)」という名称の災害支援物資備蓄拠点の整備に取り組んでいます。現地からの要請を受けて、各地に広がる自社の物流ネットワークを生かし、72時間以内に指定場所に届ける仕組みを構築していて、23年2月にはトルコ・シリア地震に航空輸送を使って物資をアメリカから送りました。そうした被災地支援活動は、17年の大型ハリケーンがきっかけで、被災地支援が事業の安定と収益につながると考え、ハブをアトランタや他国に設置し、累計2400万点超の物資を送る実績を積んでいます。日本でも尼崎市と相模原市にハブを整備し、今回の能登半島地震が初めての本格的な実地運用となりました。ハブで備蓄している物資については、現地のニーズを確認した上で必要な物資だけを送ることで、現地の希望に合わせた支援を行っています。通常業務でも被災地支援でも流れは変わらず、NGOからの情報を基に効率よく物資を運ぶことが特徴です。
「欲しいものリスト」も能登半島地震支援に活用
能登半島地震での支援物資は現地からの情報をもとに調整され、同年3月までに10万点以上が届けられました。物資のラインアップは被災者のニーズに合わせて調整され、具体的にはメーク落としやトイレ用スリッパ、高齢者向けの流動食、段ボールベッドなどが追加されました。過去の経験から得たノウハウが生かされており、Amazonでは過去の東日本大震災や熊本地震での支援物資の送付経験を活かしています。また、支援物資のニーズの確認のためにAmazonの「欲しいものリスト」を活用し、全国の利用者が寄付できる仕組みを構築しています。
今後も気候危機や、もしかしたら戦争・紛争などによる危機が増えていく環境です。国・行政だけではその危機の備えを十分には行えない環境にもなるでしょう。 Amazonの取り組みは、企業の責任として自社が持つアセットを生かして、社会に貢献できる備えを持っておくことが大切であると思わせます。
※本トピックは「Lens of Trends:24年5月号」で取り上げました。資料やデータの詳細をご覧になりたい方は、以下よりご請求ください。
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執筆者紹介

舟久保 竜
総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査から、クチコミマーケティングの企画・施策実行までの支援を行う。新しいモノが買われなくなるレコノミーの時代の到来を実感し、フィードフォースに加入。統合IDとCDPを活用した人間中心のマーケティングのためのSDL構築と、生活者と企業の新しい生態系「IDecosystem」の実現を目指す。
























