企業の管理職が保育園で働く必要に迫られる ── トレンドの原動力を切り取る Lens of Trends 解説記事

本記事はOSINTとPEST分析を通して気づきを得たトレンドについて発表するマーケティングセミナー「Lens of Trends」で取り上げたトピックの解説記事です。セミナーでは毎月9つのトピックを取り上げています。セミナーのアーカイブ動画や、詳細データを掲載している講演資料の請求も承っています。本ページ下部のリンクよりご請求ください。
江崎グリコ、管理職が保育の現場で疑似体験
少子化対策のための子育て支援を推進するために、江崎グリコがとてもユニークな取り組みを行なっています。東京都内の保育施設の協力を得て、3人の管理職が保育現場で育児の疑似体験を行います。(参考:江崎グリコ プレスリリース)保育施設での体験に参加したセールス本部の支店長は既婚だが子どもはいませんが、長年培った営業トークで子どもたちの心をつかめると自信を持って望んだが、2歳児には通じませんでした。子育てと仕事の両立には職場の理解が欠かせません。特にそのカギを握るのが管理職・経営層です。両立は仕事にどう影響するのかを知ってもらうため、時間制約があるなかで働く実情を肌身で体験し、組織の働き方改善に活かす取り組みがはじまっています。
仕事と育児の両立支援制度を利用できなかった理由
制度として仕事と育児の両立支援制度を設けていても、女性は37%が、男性は58%が利用できていません。(参考:仕事と育児の両立支援制度に関する意識・実態調査2023)その理由の上位には「職場の理解の低さ」や「言い出しづらさ」などが挙がっています。こうした職場の空気を作る管理職・経営層は現状男性がまだ多数を占めています。彼らは子どもがいても子育てへの関わりが少なかった世代です。こうした固定概念を取り払うために、当事者として体験する機会を設ける企業が出はじめています。
社員の働きがいが役員報酬と連動する
人的資本経営の観点の広がりから、「働きがい(エンゲージメント)」を役員報酬に連動させる仕組みを取り入れる企業が増え、日本の主要企業で2023年の導入数は前年の2倍の24社になりました。(参考:役員報酬「社員の働きがいと連動」2倍 主要企業の導入)例えば以下のような企業が、役員報酬と「働きがい」を連動させていています。
NEC
業績に連動する賞与の2割にひも付け。スコアの目標を世界企業の上位25%に設定日立製作所
23年度から株式報酬の算定指数に採用。改善目標の達成率で決定
ニッスイ
30年までにスコアを20%高める。目標を掲げ、役員報酬にひも付け
三井物産
22年度から肯定的回答率の増減を報酬の算定指標に採用
パーソルHD
23年度から株式報酬への連動比を従来の5%から20%に
仕事と育児の両立支援も働きがいに大きく影響します。エンゲージメントと役員報酬を高めていくために、育児の現場で疑似体験する管理職や役員が今後も増えていくのかもしれません。
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執筆者紹介

舟久保 竜
総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査から、クチコミマーケティングの企画・施策実行までの支援を行う。新しいモノが買われなくなるレコノミーの時代の到来を実感し、フィードフォースに加入。統合IDとCDPを活用した人間中心のマーケティングのためのSDL構築と、生活者と企業の新しい生態系「IDecosystem」の実現を目指す。
























