IDソリューション

Shopifyストアでシングルサインオンの実現は可能か? 3つのユースケースとケース別の実装方法をご紹介

1つのID・パスワードで複数サイトを横断利用できるシングルサインオン(SSO)の仕組みは、ユーザー体験を大きく向上させ、企業にとってもCVRやLTVの改善に直結します。では、Shopifyを採用している場合にシングルサインオン(SSO)は実現できるのか? 本記事では、以下の3点を整理しました。

  1. Shopifyでシングルサインオン(SSO)は可能か

  2. 代表的なユースケース

  3. ユースケース別の実装方法

Shopifyストアの構築を検討中の方・運営中の方は、ぜひご一読ください。

※本記事では、シングルサインオンを「1つのIDとパスワードを利用して複数のサイトを横断して利用できる」という広義の意味で記載しているため、ソーシャルログインをシングルサインオンの一つとして紹介しております。

シングルサインオンとは


シングルサインオンとは、1つのIDとパスワードで複数のオンラインサービスにログインする仕組みのことです。LINEアカウントでログインするソーシャルログインや、企業独自に提供しているブランドの共通IDを利用してログインするような仕組みもシングルサインオンの仕組みです。

Shopifyでシングルサインオンを実現するには


Shopifyでシングルサインオンを実現するには、Shopify Plus限定で提供される以下いずれかの機能を利用します(2025年5月現在)。

利用する機能

対応する顧客アカウント

主な用途

Multipass API

従来のお客様アカウント(メール&パスワード)

外部で保有するID ➜ Shopifyへログイン

IDプロバイダーの紐付け

新しいお客様アカウント(ワンタイムコード認証)

OIDC対応IdP ➜ Shopifyへログイン

従来のお客様アカウントを利用する場合はMultipass APIを利用、新しいお客様アカウントを利用する場合はIDプロバイダーの紐づけを利用してシングルサインオンを実現します。Shopify運営中の方で、どのお客様アカウントを利用しているか確認するには、Shopify管理画面>設定>お客様アカウントから確認できます。

1-1. Multipass API

外部サイトで既に登録済みのメールアドレスをキーに、Shopifyストアへリダイレクトしてログインさせる仕組みです。Multipass APIの利用に加えて別途シングルサインオン基盤を用意する必要がありますが、Plus専用アプリを使えば比較的スムーズに実装できます。

参考:Multipass

1-2. IDプロバイダーの紐づけ

OIDC対応のIdP(Identity Provider)とShopifyを直接つなぐ方式です。Multipass APIと異なり別途シングルサインオン基盤は不要です。

※OIDC対応のIdPについて分からない方は、以下記事の「「遊園地のワンデーパスでわかる SSO のしくみ」」にてわかりやすく解説していますので、ご参考ください。
シングルサインオン(SSO)完全ガイド〜仕組み・主要プロトコル・導入フローと ROI まで〜

なお、使用するIdPの要件は以下の点を満たす必要があります。


IdPの要件

  • OAuth 2.0 認証コードフロー + PKCE対応

  • OpenID Connect 準拠

  • メールをユーザー固有IDとして扱い、メール確認が完了している

参照元:IDプロバイダーをお客様アカウントに紐付ける

IDプロバイダーの紐づけを利用してシングルサインオンを実現する場合、ログイン時のメールアドレスで顧客が作成されます。但し、メールアドレス以外の氏名・住所・性別といった属性も含めて顧客を作成するには、別途API連携が必要です。そのため、シングルサインオンを実装する目的が、「住所も含めて顧客を作成することでチェックアウト時の入力手間を削減する」「性別や年代も含めて顧客を作成することでCRM施策へ活用する」も含まれる場合は、別途API連携の用意が必要です。

なお、新しいお客様アカウントの利用を行う場合は、「Liquidでのマイページ改修ができない」「マイページが別ドメインとなる」「新しいお客様アカウントに対応したアプリが必要」といった制約条件もあるため、新しいお客様アカウントのメリデメについても確認しておくことをお勧めします。

新しいお客様アカウントと従来のお客様アカウントの違いについては、以下の記事を参考ください。

「新しいお客様アカウント」について聞いてみた~Shopify初心者の学び道中

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シングルサインオンのユースケース


Shopifyにシングルサインオンを実装するユースケースは、以下3パターンあります。


3つのユースケース

  1. Shopify以外のIDを利用したシングルサインオン

  2. SNSアカウントを利用したシングルサインオン

  3. ShopifyストアのIDを利用したシングルサインオン

①Shopify以外のIDを利用したシングルサインオン

Shopify以外のIDとは、楽天IDやリクルートIDなどメーカーや小売などの企業が独自に提供するブランドの共通IDです。Shopifyサイトを利用頂く場合のみ、IDを別途発行いただくことは顧客体験を毀損するためシングルサインオンを実装します。また、ブランドの共通IDを提供していない企業にとっても、サイトごとにIDを発行頂くことは顧客体験の毀損に繋がるため、サイトのIDを共通IDとして利用してShopifyへシングルサインオンを実装します。

例えば、Salesforceを利用してサイトを運営している場合、そのサイトで登録頂いたIDを利用してShopifyにシングルサインオンします。弊社の事例ですと、Shopifyで運営しているサポートサイトのIDを共通IDとして利用し、Shopifyへシングルサインオンを実現しています。

AVIOT ONLINE MALL がID連携アプリ「App Unity Xross ID」を導入

ブランドの共通IDを提供している代表的な提供事例は、以下記事にてご紹介していますので、併せてご参考ください。

参考:「ブランドIDの提供事例30選! 企業独自で提供している代表的なブランドIDとは?

②SNSアカウントを利用したシングルサインオン

LINEやGoogleなどユーザーが既に保有しているSNSアカウントを利用して、Shopifyストアにシングルサインオンを実現します。ユーザーは、手軽に利用できるオンラインサービスを選ぶ傾向が高いため、ユーザーが使い慣れているSNSのアカウント情報を利用したシングルサインオンが実現することで利用率向上が期待できます。ソーシャルログインを実現する際の、代表的なSNSや外部サービスは以下となります。


ソーシャルログインを実現する際の代表的なSNS・外部サービス

 LINE
 Apple
 Yahoo! JAPAN
 Google
 Facebook
 X(旧Twitter)

③ShopifyストアのIDを利用したシングルサインオン

Shopifyを利用してストアを運営している場合、そのストアで作成したIDを利用して、複数のShopifyストアや、Shopify以外のプラットフォームにシングルサインオンを実現します。複数のShopifyストアを運営中で、1つのShopifyアカウントで複数のShopifyサイトを利用頂く、Shopify以外のプラットフォームを利用頂くといったサイト間でのスムーズな利用を促進します。

例えば、弊社事例ですとShopifyストアのIDを共通IDとして、coorumを利用して運営するコミュニティサイトへシングルサインオンを実現しています。

カンロ株式会社がShopify ID統合アプリ「App Unity IDP」を導入

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App Unityが提供するユースケース別のシングルサインオン実装方法


上述の通り、Multipassを利用してシングルサインオンを実装するには、Shopify Plusの利用に加えて外部のシングルサインオン基盤が必要となります。弊社ではユースケースごとにシングルサインオンを実装できるPlus専用のアプリを提供しており、以下でご紹介いたします。

①ブランド共通IDを利用したシングルサインオンを実現する「App Unity Xross ID」

「App Unity Xross ID」は、ブランド共通IDなどShopify以外の外部プラットフォームのIDを利用してShopifyサイトにシングルサインオンを実現する、Plus専用のアプリです。要望に応じてカスタマイズ可能なカスタムアプリとして提供しており、シングルサインオンだけでなく「顧客属性の追加」「顧客属性の更新」といった柔軟なカスタマイズが可能です。App Unity Xross IDは共通ID基盤が発行するログインIDとマルチパスで繋ぐ役割となり、SAML・OAuth・Open ID Connectといったプロトコルに対応しています。

►►► App Unity Xross IDの詳細を見る

②SNSアカウントを利用したシングルサインオンを実現する「CRM PLUS on LINE」

CRM PLUS on LINEは、Shopifyの顧客IDとLINEのIDを連携し、LINE公式アカウントだけでは実現が難しい細かなコミュニケーションを実現するShopifyアプリです。CRM PLUS on LINEでは、7つのプランが提供されていますが、その中のAdvancedプランを利用することで、LINEログインなどのソーシャルログインを実現することができます。その他にも、「LINEログインで自動友だち追加・ID連携促進」「LINEミニアプリ会員証(店舗・EC共通の会員バーコード発行)」といった機能が利用できます。

CRM PLUS on LINEからは4つのプランが提供されていますが、Shopify Plus専用のADVANCEDプランを利用することで、LINEログインなどのソーシャルログインに加えて「LINEログインで自動友だち追加・ID連携促進」「LINEミニアプリ会員証(店舗・EC共通の会員バーコード発行)」といった機能が利用できます。

なお、ADVANCEDプランはShopify Plus専用で提供されていますが、それ以外の3つのプランはShopify Plus以外でも利用でき、Shopifyの顧客IDとLINEのIDを連携してLINE公式アカウントだけでは実現が難しい細かなコミュニケーションを実現できます。

▶︎▶︎▶︎ Shopifyアプリ「CRM PLUS on LINE」 | Shopify Plusでのご利用を検討中の方へ

ShopifyストアのIDを利用したシングルサインオンを実現する「App Unity IDP」

「App Unity IDP」は、Shopifyを利用して運営するストアのIDを共通IDとして利用し、他のShopifyストアやShopify以外のプラットフォームへシングルサインオンするPlus専用のアプリです。App Unity Xross IDと同じく、要望に応じてカスタマイズ可能なカスタムアプリとして提供しており、シングルサインオンだけでなくShopifyで取得した顧客情報を他ストアに連携するといった柔軟なカスタマイズが可能です。

►►► App Unity IDPの詳細を見る

まとめ


Shopifyでのシングルサインオンの実現可否・ユースケース・それぞれの実装方法について紹介させていただきましたが、要点は以下となります。

  • ShopifyでSSOを実現するには「Plus+Multipass」または「Plus+IdP紐付け」が必要

  • Multipassを使う場合は外部SSO基盤が必須。PLUS専用アプリで簡素化できる。

  • IdP紐付けはSSO基盤不要だがOIDC要件と新アカウントの制約を要確認。氏名や住所など属性追加するには、別途API連携が必要。

弊社では、ユースケースに応じたシングルサインオンやデータ連携の実装を行っていますので、シングルサインオン周りで課題がございましたら、お気軽にご相談ください。

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App Unity IDソリューションとは

店舗・ECサイト・コミュニティ・アプリのID/ファーストパーティデータを低コストで統合・連携。多極化する顧客接点を横断して、ログインID・ポイントの共通化や統合した顧客情報を元にマーケティングに関わる企画・施策実行ができるようになります。

App Unity IDソリューションの特徴

Shopifyに必要な機能を持たせて一元管理。独自開発することなく、開発コストを削減。シンプルかつクイックにID統合・顧客理解・顧客体験の向上を実現します。

ID連携やデータ連携などに関してID統合・シングルサインオン周りでの課題がございましたら、ぜひ一度お話をお聞かせください。お気軽にお問い合わせ・資料請求ください。

執筆者紹介

北林 択哉

株式会社フィードフォースに中途入社後、フィード広告運用や商品データフィード構築の提案営業を担当。その後、Shopifyアプリの販売に従事し、EC領域での知見を深める。現在はグループ会社である株式会社リワイアに出向し、大手企業を中心に、Shopifyと外部システムをつなぐシングルサインオン(SSO)の提案・実装支援や、広告・計測タグに関する技術的な課題解決を行っている。

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