食品業界のコミュニティサイト事例15選!その目的・施策・成果とは?

近年、食品業界では消費者との関係性を強化するために、「コミュニティサイト」を活用する企業が増えています。従来の広告やSNSでの情報発信だけでなく、ブランドのファンと直接交流し、意見を取り入れながら商品開発やマーケティングに活かす動きが広がっています。実際に、多くの食品企業がファンとつながる場を提供し、新しいレシピの提案や商品アイデアの共有、限定イベントの開催など、さまざまな施策を展開しています。こうした取り組みにより、ブランドへの愛着が高まり、長期的な顧客の定着につながるケースも増えています。
本記事では、食品業界の企業が運営するコミュニティサイトの事例15選を紹介します。それぞれのサイトがどのような目的・施策・成果を上げているのか、具体的なポイントを詳しく見ていきましょう。
おやつカンパニー「ベビースターカンパニー」

引用元:ベビースターカンパニー
目的
おやつカンパニーは、ベビースターラーメンのファンと一緒にブランドを育てることを目的に、2024年2月よりベビースターファンコミュニティ「ベビースターカンパニー」を開設しました。
施策
社員(会員登録)として参加したユーザーに対して、ベビースターの新しい食べ方や商品アイデアの投稿ができる場を提供。
2024年8月から、アプリ版「ベビースターカンパニー」をiOS、Android向けに提供を開始。
2024年12月には、初のオフラインファンミーティングを実施。
成果
「今日のおやつ」の投稿、新しい味のアイディア、コラボして欲しい具体的な企業名など新商品やコラボ企画のアイデアの種が寄せられている。
「もっと自由にベビースターを語ろう!公式ファンコミュニティサイト『ベビースターカンパニー』が2024年1月にOPEN」
「おやつカンパニー、ベビースターファンコミュニティ「ベビースターカンパニー」をcommmuneで開設」
「おやつのことだけを考える、ゆる~い会社。ベビースターファンコミュニティ「ベビースターカンパニー」のアプリ版をリリース」
「【イベントレポート】おやつカンパニー公式コミュニティ「ベビースターカンパニー」初のファンミーティングを開催!」
オタフクソース株式会社「オタフクラブ」

引用元:オタフクラブ
目的
お好み焼とオタフク商品に愛着を持つ方が、オンライン上でつながり続けられる場として、2023年2月に「オタフクラブ」を開設。
施策
「#ジュー活(会員同士が鉄板粉ものを食べる活動)」の投稿や、オリジナルレシピの投稿の場を提供。
新商品発売記念トーク・料理教室・おせち教室などのイベント実施。
2024年2月から、オリジナルアプリをリリース
成果
1年で会員数2,400名、投稿6万件超の活発なコミュニティに成長。
アンケート回答者の51.4%が調理頻度が向上、35.2%が喫食頻度向上
「コミュニティアプリで集客増を狙う!オタフクホールディングスが「オタフクラブ」をリリース」
日本ケロッグ合同会社「オールブラン腸活部」

引用元:オールブラン腸活部
目的
オールブランファンと密にコミュニケーションを取りながら、製品の魅力を伝え、継続的な腸活をサポートするために「オールブラン腸活部」を2023年8月より開設。
施策
美味しく食べ続けるためのレシピ共有などの場を提供
運営から製品の魅力や新商品情報をいち早く提供
部員ランク制度やランクに応じた特典の提供
📌 参照:
「オールブランの新たな楽しみ方を共創するファンコミュニティ「オールブラン腸活部」を開設!」
「友利新さんが会長に就任!「オールブラン腸活部」キャンペーン 「友利会長の快腸チャレンジ」が10月4日(金)よりスタート」
キユーピー株式会社「キユーピー マヨネーズ ファンクラブ」

目的
開設当時の課題であったマヨネーズ離れに対して、本来のおいしさと価値を伝える目的で2014年にコミュニティ「キユーピー マヨネーズ ファンクラブ」を開設。
施策
仲間同士でおすすめの料理などを共有しあう場を提供(2014年~)
マヨネーズの歴史や活用レシピなどの学びを深める場を提供(2018年~)
マヨネーズの魅力を理解し使いこなすマヨラーと絆を深める場を提供(2020年~)
成果
会員数140,000人 ※2023年8月時点
年間12.8万件の投稿が寄せられる活発なコミュニティ。※2023年8月時点
キユーピー マヨネーズの学校「アカデミー」卒業生(マヨシェルジュ)433名。※2023年8月時点
キユーピー マヨネーズの利用用途拡大により、年間のキユーピー マヨネーズ購入本数は、一般消費者は6本に対して、ファンクラブ全体では8.3本・マヨシェルジュは10.7本
「ファン化のメカニズム解明に迫る!マヨネーズ好きが集い語り合うオンラインコミュニティ「キユーピー マヨネーズ ファンクラブ」」
株式会社ニップン「ニップン アマニコミュニティ」

引用元:ニップン アマニコミュニティ
目的
コアユーザーに集まってもらい、どういった課題やニーズがあり、どのように利用しているのか、定着のヒントを見つけるため2023年2月に「ニップン アマニコミュニティ」をリニューアル。
施策
アマニを毎日食べる習慣化を目的に、アマニ継続チャレンジ企画を実施
写真のみの投稿でも可能な、ちょいかけ図鑑を期間限定で開催
会員限定のイベント企画・開発秘話など" ここだけ "の話を提供
「AMANI AWARD」を導入しアクティブな投稿者を表彰。
成果
ユーザーの投稿を見ることで、ロイヤルユーザーの解像度が向上
テストマーケティングの場として活用し、各企画における利用頻度の影響を把握
ユーザー投票で選ばれたキャッチコピーを採用した結果、売上が前年同期比で約120%成長
「「ニップン アマニコミュニティ」で見つけた新たな顧客像と、毎日のアマニ習慣が広がる秘訣とは?」
サッポロビール株式会社「ヱビスビアタウン」

引用元:YEBISU BEER TOWN
目的
ファン同士で交流を深めることで、ヱビスの楽しみ方を共有したいといったヱビスファンの声を受け、2022年9月に本格ローンチされた会員制参加型の「YEBISU BEER TOWN」。
施策
「ヱビス」やビールの文化について学ぶことができる「YEBISU BEER COLLEGE」の実施
ヱビスビール以外のことも自由に投稿できる場の提供
ヱビスと東京の工芸品のコラボレーション施策の実施
成果
オープンから半年で、参加者が70,000人まで成長
ファンの本音が聞ける場として機能
コラボレーション施策での人気投票は、4,809件の投票を記録
「ファンが集い語らう街「ヱビスビアタウン」で本音が聞ける理由と運用のポイント」
「「ヱビス」をきっかけにつながる街「YEBISU BEER TOWN(ヱビスビアタウン)」を創設」
江崎グリコ株式会社「ポキトモ」

引用元:ポキトモ
目的
ポッキーを愛するファンが、どのようにポッキーを楽しんでいるのか知り、深くつながるための場として「ポキトモ」を2016年にスタート。
施策
「どのポッキーが好き?」「今年のお花見はどこに行く?」など回答しやすいキャンペーンを実施
ポッキーの新しい楽しみ方を探るオンラインミーティングを実施。
「ポッキーを愛するファンのためのコミュニティ「ポキトモ」。江崎グリコ株式会社がシェアする体験とは?」
「ロイヤル顧客育成の鍵は「ファンコミュニティ」。顧客と長期的な関係を築いてLTVを最大化するコツを、ロイヤル顧客プラットフォーム「coorum」のAsobicaが解説」
株式会社ピエトロ「ピエトロホームタウン」

引用元:ピエトロホームタウン
目的
2020年4月にファンのことを知ることを目的に立ち上げたコミュニティ。知るから深く交流することを目的にリニューアルを行い、2024年3月に「ピエトロホームタウン」をオープン
施策
コアファンの声をとことん傾聴するファンミーティングの実施
ライトファンにピエトロのことを知ってもらい、もっと好きになってもらうためのファンイベントを実施
具体的な話やインサイトを深掘りするファンインタビュー
「「ビジョンをファンの皆様と一緒に叶えたい」ファンのことを第一に考える株式会社ピエトロが運営するピエトロホームタウン」
「ファンベースはピエトロの原点。交流や体験を通じて、ファンとの関係を育むファンコミュニティ『ピエトロホームタウン』」
「ピエトロの新ファンコミュニティ『ピエトロホームタウン』を3月28日(木)からオープン」
六甲バター株式会社「QBBチーズパーク」

引用元:QBBチーズパーク
目的
ブランド想起率の課題に対して、QBBファンがどんな思いで購入しているのか把握しファンを育てていくことを目的に「QBBチーズパーク」を開設。
施策
おすすめの食べ方などをメンバー内で共有しあう場の提供
お酒と相性の良いチーズを語り合う場所の提供
ポイントを貯めると称号を授与するアンバサダー制度の創設
成果
熱量の高いユーザー像を可視化
真の課題やペインを把握することで、自社の強みと合わせた商品開発のきっかけに
「プロセスチーズ シェア1位なのにブランド想起率は1位ではない危機感から、コミュニティでファンを育てていくことに挑戦」
「「Q・B・B」チーズでおなじみの六甲バター、チーズ好きが集まるコミュニティ「QBBチーズパーク」にcommmuneを導入」
ヤマダイ株式会社「すごめんち」

引用元:すごめんち
目的
コロナの影響で双方向のコミュニケーションであった試食販売ができなくなったことがきっかけで、接点を増やすためにファンコミュニティを開設
施策
自己紹介や推し麺紹介など自由なコミュニケーションを行う場の提供
アンケートやアイデア募集などの企画に参加して凄麺を一緒に育てる場の提供
成果
アンケートで自社商品にはない平打ちのちぢれ麺が最も人気が高いことや、ファン同士で交流したいニーズがあることが判明するなど顧客解像度が向上
募集した商品のキャッチコピーが記念ポスターに採用
「本物の「凄麺」好きが集うヤマダイ株式会社のコミュニティ「すごめんち」。その熱さの秘訣とは」
明星食品株式会社「明星メンバーズコミュニティ」

引用元:明星 メンバーズ コミュニティ
目的
インスタント麺好きが集まり、ユーザー同士で気軽に会話しながらインスタント麺のおいしい食べ方やアレンジを発見できる目的で、2019年10月に「明星 メンバーズ コミュニティ」を開設
施策
同社を代表する中華三昧、チャルメラ、一平ちゃん、麺神の専用ルームと、商品を問わず自由に語り合える場を提供
新商品のモニター募集やプレゼントキャンペーン、ユーザー限定のイベントなどを1~2カ月おきに開催
活動状況に応じて得られるポイントによる抽選会も毎月実施。
成果
参加者数は9万人以上、投稿数は32万件以上と活発なコミュニティが形成 ※2025年3月時点
ユーザーアンケートで、コミュニティへの参加をきっかけに過半数が、商品を食べる機会が増加、CMを意識するようになったと回答
「企業と〝ゆるく〟つながる楽しさ 明星食品ファンコミュニティの魅力」
「おいしい食べ方やアレンジが見つかる! インスタント麺好きのためのコミュニティ「明星 メンバーズ コミュニティ」10月31日(木)オープン」
タマチャンショップ「タマリバ」

引用元:タマリバ
目的
お客様の声に触れる場を増やしつつ、お客様により好きになってもらうため、2022年9月にコミュニティサイト「タマリバ」を開設。
施策
キャンペーンやイベントなどの実施
タマチャンショップの商品を活用したアレンジレシピを共有しあう場の提供
リクエストや質問などの投稿ができる目安箱の提供
成果
参加者は約3,400名、投稿数は約4,200、コメント総数は約39,000件と活発なコミュニティを形成 ※2023年8月時点
商品購入時に同梱するカレンダーに、コミュニティに投稿されたレシピを利用
新商品のLPにレジェンドユーザーのレビューを利用
「ユーザー投稿のレシピ・食へのこだわりが溢れるタマチャンショップのコミュニティ「タマリバ」。ロイヤル顧客を育てる仕掛けとは?」
ベースフード株式会社「BASE FOOD Labo」

引用元:BASE FOOD Labo
目的
オフラインで行っていた密なコミュニケーションをオンラインでも行うため、2018年に継続コース利用者限定のオンラインコミュニティ「BASE FOOD Labo」を開設。
施策
ユーザーが自由にレシピや活用法を共有できるコミュニティを運営。
「研究員」として参加し、商品開発に意見を反映できる仕組みを導入。
アンケートや試食イベントを通じた継続的なユーザーフィードバックの収集。
成果
コミュニティ参加者数:100名から50,000名に拡大 ※2024年7月時点
コミュニティメンバーのLTVは1.8倍 ※コミュニティ未参加ユーザー比較
ユーザーからの商品やサービスに対する意見から商品を共創
「Communeを活用した「BASE FOOD」のオンラインコミュニティ「BASE FOOD Labo」が会員数5万人を突破」
「ユーザーコミュニティで継続率の向上とお客様からの紹介数増加を実現」
カゴメ株式会社「&KAGOME(アンドカゴメ)」

引用元:&KAGOME(アンドカゴメ)
目的
トマトジュース市場が縮小する中、2.5%のコア顧客が売上の3割を占めている事実に着目し、ファンの方と向き合い、継続的にカゴメの商品を使っていただくための施策として2015年4月にファンコミュニティサイト「&KAGOME(アンドカゴメ)」を開設
施策
クイズやレビューなどのライトに参加できるコンテンツを継続的に発信
アクションに応じてポイントが付与される仕組みを提供
参加者の反応が良い「トマト」をテーマに、トマトの苗をお届けする応募企画などの実施
成果
会員数3万人(2024年7月時点)、アクション率は10%と活発なコミュニティを形成
会員による購買金額は一般消費者の1.4倍、購入しているカゴメ製品の種類は2倍
「「KAGOMEらしさ」を追求したコミュニティ。ファンを中心に据えたマーケティング戦略に迫る」
「売上の3割を生み出す2.5%のコアなお客様。「好き」を育てるカゴメのコミュニティサイトとは?」
森永製菓株式会社「エンゼルPLUS」

引用元:エンゼルPLUS
目的
スマートフォンの普及によりマス広告の効果が薄れるのではないかという危機感からお客様と直接つながるコミュニティサイト「エンゼルPLUS」を2013年11月に開設
施策
お菓子好きな仲間と語り合える掲示板、写真を投稿できるギャラリー、気軽に参加できる投票やクイズなどの場を提供
お菓子工作やクイズ大会などを行うリアルイベント「エンゼルPLUSおやつサミット」の実施
成果
会員数75万人(2023年10月現在)、アクティブユーザーは14万人(月平均)と活発なコミュニティを形成
会員の購入金額は一般消費者の2.6倍
「森永製菓のコミュニティサイト「エンゼルPLUS」が10年で会員数75万人まで拡大できた理由」
「ファンのNPS+56を達成した 森永製菓 のコミュニティ戦略。ゆるいからこそ深まる顧客の熱量」
まとめ
食品業界では、ブランドと消費者が直接つながる「コミュニティサイト」の活用が広がっています。本記事で紹介した事例からも分かるように、各企業はファンとの交流を深め、ブランドの理解を促しながら、LTV向上や商品開発、マーケティングに活かしています。また、国内企業の成功事例をもとに、コミュニティサイトを成長させる5つの共通点についても、以下記事で紹介していますので、コミュニティ運営を強化したい企業の方は、ぜひ参考にしてください!
>>> コミュニティサイトの成功事例から学ぶ!成長させる5つの共通点とは?
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執筆者紹介

北林 択哉
株式会社フィードフォースに中途入社後、フィード広告運用や商品データフィード構築の提案営業を担当。その後、Shopifyアプリの販売に従事し、EC領域での知見を深める。現在はグループ会社である株式会社リワイアに出向し、大手企業を中心に、Shopifyと外部システムをつなぐシングルサインオン(SSO)の提案・実装支援や、広告・計測タグに関する技術的な課題解決を行っている。


