IDソリューション

ソーシャルログインとシングルサインオンを組み合わせて利用するメリットとは?

2023年度上期、オンワードグループ国内の9つの企業合計のEC化率は、30%に達しました。


引用元:株式会社オンワードホールディングス「2024年2月期第2四半期決算説明資料

2009年12月に「ONWARD CROSSET」を開設して以来、約14年の間に、ECの売上構成比は百貨店やショッピングセンターと同等の売上へと成長しました。

そんなオンワードグループが運営するオンラインストアでは、ソーシャルログインとシングルサインオンの機能が導入されています。どちらも、ユーザーがオンラインサービスごとに異なるIDを作成する手間を軽減できる便利な仕組みです。

ソーシャルログインとシングルサインオンは、ユーザーがオンラインストアを利用する際の手間を減らす点では共通していますが、それぞれ異なる課題に対処するために活用されています。

したがって、2つの仕組みを組み合わせて利用することで、よりユーザーの顧客体験を向上させることができます。具体的には下記のような体験を提供できます。

  1. IDの作成をせずに、サイトにログインできるケースが増加

    ユーザーがサイトを訪れる際、ソーシャルメディアのIDやグループ共通のIDを持っている場合、新たにIDを作成せずにそのIDを使用してログインできる。

  2. ストアごとで必要なID作成の回数と作成の手間を削減

    グループ共通のIDを持っていない場合でも、ユーザーはサイトごとに新たにIDを作成する必要はなく、ソーシャルメディアの登録情報を利用してグループ共通IDを新規登録することができる

この記事では、オンワードグループのオンラインストアで採用されている、シングルサインオンとソーシャルログインそれぞれの特徴と、2つを組み合わせて利用するメリットについて詳しく説明します。



ソーシャルログインの特徴と導入メリット

ソーシャルメディアの普及に伴い、多くのオンラインサービスがソーシャルログインの仕組みを導入しています。これにより、ユーザーは自身が使い慣れているソーシャルメディアのアカウントを利用して、簡単にオンラインサービスにアクセスできるようになりました。

ソーシャルログインを採用することで、ユーザーは通常必要なオンラインサービスのアカウント情報(ユーザーIDやパスワード)を作成する手間を省くことができます。ログイン後は、再来訪時にも自動ログインが可能です(※セッションが有効な場合)。

ソーシャルログインの全体図

※IdP(Identity Provider)は、ユーザーの認証およびアクセス制御を管理するためのセキュリティ関連のサービスまたはシステムを指します。

ソーシャルログインの導入により、ログインページには「LINEでログイン」など、さまざまなソーシャルメディアの選択肢が表示され、ユーザーは自身の選択にしたがってログインできます。

たとえば、オンワードグループの「ONWARD CROSSET」では、LINE、Yahoo! JAPAN、Google、Facebookなどのソーシャルメディアから選択し、ログインすることができます。

引用元:ONWARD CROSSET

また、企業が複数のオンラインストアを提供している場合、ストアごとに異なる顧客層に対応するため、どのソーシャルメディアを使用するかを個別に設定できます。

たとえば、オンワードグループの「ONWARD CROSSET」ではLINE、Yahoo! JAPAN、Google、Facebookのソーシャルログインが提供されていますが、別のオンラインストアである「オンワード・マルシェ」ではAmazonや楽天が選択肢として提供されています。

引用元:オンワード・マルシェ

このように、ソーシャルログインは、オンラインストアごとで異なる顧客層に対応し、最適なログインオプションを提供する柔軟性を持っています。

一方で、ソーシャルログインを使用しても、各オンラインサービス間でセッションが共有されません。

したがって、ユーザーが複数のストアでソーシャルログインを行ったとしても、セッションはストアごとに管理されるため、各ストアの最終来訪日時を起点とした期間内に自動ログインが可能となります。

シングルサインオンの特徴と導入メリット

企業が複数のオンラインストアを提供している場合、ストアを横断した相互送客は重要な戦略です。しかし、ユーザーに複数のストアを利用いただく場合、ストアごとに異なるIDとパスワードを作成する必要があります。

この問題に対処する方法として、シングルサインオンの仕組みが導入されています。ユーザーが1つのIDとパスワードを使用して複数のシステムにアクセスできる仕組みです。これにより、ユーザーの負担を軽減できます。

また、シングルサインオンを採用しているストアでは、1度ログインすると他のストアにもセッションが共有されるため、セッションの有効期限が更新されます。

オンワードグループでは、「オンワードメンバーズ」というブランド共通ポイントカードを提供しています。ユーザーはこの「オンワードメンバーズ」に登録したIDとパスワードを使用して、オンワードグループの6つのオンラインストアにアクセスできます。

引用元:オンワードメンバーズWebサイト

通常、各ストアのログインページでは、それぞれのIDとパスワードを入力してログインしますが、6つのストアのログインページでは、オンワードメンバーズのIDとパスワードを使用してログインが可能となっています。

引用元:GRACE CONTINENTAのマイページ

また、企業が複数のオンラインストアを提供している場合、ストアを横断した顧客情報の一元管理も重要な戦略です。

シングルサインオンを導入することで、ストアごとで分散された会員情報が、1つの顧客データベースに集約されます。これにより、各ストアの顧客情報は一元管理でき、加えてストア間のポイント連携を行うなどの共通化も実現できます。

一方で、シングルサインオンを提供するには、外部のソーシャルアカウントを使用するソーシャルログインとは異なり、ユーザーは企業側が提供する共通のアカウントを登録することが必要です。


ソーシャルログインとシングルサインオンを併用するメリット

前述の通り、ソーシャルログインとシングルサインオンは、オンラインサービスにログインする際に新しくIDを作成する手間を軽減するという点で類似していますが、解決できる課題が異なります。

ソーシャルログインは、ユーザーが利用するソーシャルメディアのアカウントでログインすることで、対象のオンラインストアのアカウント作成の手間を軽減します。一方で、シングルサインオンは、企業が複数のオンラインストアを提供する場合に発生する、ストアごとのIDとパスワードを作成する手間を軽減します。

そのため、企業が複数のオンラインストアを提供する場合に、ソーシャルログインとシングルサインオンを併用することで、顧客が対象のオンラインストアに初めて訪問した場合でも、次のようなメリットを提供できます。

・グループ共通のIDを保有しているユーザー:グループ共通のIDでログイン

・グループ共通のIDを保有していないユーザー:ソーシャルメディアのIDでログイン

ソーシャルログインとシングルサインオンのログイン図

また、グループ共通のIDを作成する際にも、ソーシャルメディアに登録した情報を自動入力できるため、会員登録の手間が大幅に軽減されます。

たとえば、オンワードグループが運営する「ONWARD CROSSET」では、事前にLINE、Yahoo! JAPAN、Google、Facebookに登録している情報を利用して、新規会員登録に必要な情報を自動入力します。

引用元:ONWARD CROSSET

もちろん、ソーシャルメディアの登録情報を利用して自動入力することは、シングルサインオンの採用可否に関わらず可能です。

しかし、シングルサインオンをソーシャルログインと併用することで、ユーザーはグループ共通の1つのIDを作成するだけでよく、そのIDを作成する場合も、ソーシャルメディアの登録情報を利用して自動入力できるというメリットがあります。

この掛け合わせにより、ユーザーは手間をかけずに、迅速かつ簡単にオンラインストアへのアクセスを享受できるのです。


ソーシャルログインとシングルサインオンを実現するソーシャルPLUSとApp Unity Xross ID

当社では、ソーシャルログインするための「ソーシャルPLUS」やシングルサインオンを実現するための「App Unity Xross ID」といったIDソリューションを提供しています。

上記のようなIDソリューションの提供に加え、ポイント連携やID統合、データ連携などの課題についてもサポートしています。上記のような課題や質問があれば、お気軽にお問い合わせください。




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店舗・ECサイト・コミュニティ・アプリのID/ファーストパーティデータを低コストで統合・連携。多極化する顧客接点を横断して、ログインID・ポイントの共通化や統合した顧客情報を元にマーケティングに関わる企画・施策実行ができるようになります。

App Unity IDソリューションの特徴

Shopifyに必要な機能を持たせて一元管理。独自開発することなく、開発コストを削減。シンプルかつクイックにID統合・顧客理解・顧客体験の向上を実現します。

ID連携やデータ連携などに関してID統合・シングルサインオン周りでの課題がございましたら、ぜひ一度お話をお聞かせください。お気軽にお問い合わせ・資料請求ください。

執筆者紹介

北林 択哉

株式会社フィードフォースに中途入社後、フィード広告運用や商品データフィード構築の提案営業を担当。その後、Shopifyアプリの販売に従事し、EC領域での知見を深める。現在はグループ会社である株式会社リワイアに出向し、大手企業を中心に、Shopifyと外部システムをつなぐシングルサインオン(SSO)の提案・実装支援や、広告・計測タグに関する技術的な課題解決を行っている。

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