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ShopifyストアのIDとパスワードを利用してユーザーは複数のストアにログイン可能か?複数ストア運営時の課題とUX向上のための仕組みをご紹介します

ShopifyストアのIDとパスワードを使用して複数のストアにログインする機能は、Shopifyから提供されていませんが、アプリの利用や独自の開発により実現可能です。この記事では、非開発者向けに「Shopifyを利用して複数のストアを運営する際の課題」、「Shopifyログイン機能の仕組み」、「複数ストアへログインするために必要な仕組み」について紹介します。


複数のストアを運営する上で発生する課題

Store Leadsによると、2023年12月15日時点で日本で30,000を超えるアクティブなShopifyストアが存在しており、国内でShopifyを利用するストアが増加しています。

引用元:Store Leads「Shopify Stores in Japan

Shopifyで複数のストアを運営する場合、ユーザーは各ストアごとにそれぞれアカウントを作成する必要があり、顧客情報もストアごとに分散して蓄積されるため、ストア間の相互送客や顧客情報の一元化に関する課題が発生します。

これを解決する手段の一つとして、ユーザーがShopifyストアのIDとパスワードを利用して複数のストアにログインできる仕組みを用意することが挙げられます。ただし、Shopifyにはこの機能が備わっていないため、別途仕組みを導入する必要があります。こうした複数ストアへログインする仕組みを理解するための前提として、Shopifyのログイン機能について説明します。

Shopifyログイン機能の仕組み

Shopifyのログイン機能は、ユーザーがIDとパスワードを登録すると、Shopifyストアのデータベースに情報が蓄積され、ログイン時に照合される仕組みです。ただし、この仕組みは単独のShopifyストア内でのみ機能します。

ユーザーがAストアでIDとパスワードを入力してログインすると、Aストアにログインしますが、Bストアには同じ情報でログインできません。



複数のストアにログインするためには?

ユーザーがAストアのIDとパスワードを利用してBストアにログインするには、AストアからBストアへログインする権限を与える仕組みが必要です。具体的な手順として、AストアからBストアへのログイン導線を設定し、ユーザーがBストアにログインしようとすると、AストアのIDとパスワードの入力を求めるようにします。


設定が完了すると、Bストアにてユーザーがログインしようとすると、AストアのIDとパスワードを利用してログインするように求めるようなログイン導線となります。

ログインに成功すると、トークンと呼ばれるAストアからBストアへログインする権限を与える証明書を受け渡すことで、Bストアにログインできるようにします。AストアからBストアへトークンを受け渡すには、一般的にOIDC・SAML・OAuthと呼ばれるプロトコルを利用して受け渡しを行います。Aストアからトークンを送信する役割をIdP(アイデンティティプロバイダ)、Bストアにてトークンを受け取る役割をSP(サービスプロバイダ)と呼び、IdPとSPで共通のプロトコルを利用してトークンを受け渡します。

このIdPとSPの役割を担う機能がShopifyにはないため、アプリの利用や独自の開発で別途用意することで、ShopifyストアのIDとパスワードを利用して複数のストアにログインすることができます。OIDC・SAML・OAuthといったプロトコルについて、以下記事に詳しく紹介していますので、ぜひご参考にしてください。

引用元:「シングルサインオンを実現する際に利用する「SAML」「OIDC」「OAuth」プロトコルとは?


まとめ

ユーザーがShopifyストアのIDとパスワードを利用して複数のストアにログインするには、IdPとSPで共通のプロトコルを利用してトークンを受け渡す仕組みが必要です。ShopifyにはIdPとSPの役割を担う機能がないため、ユーザーが1つのIDとパスワードで複数のShopifyストアにログインするには、アプリの利用や独自の開発により実現できます。

同様にShopifyストアのIDとパスワードを使用して、Shopify以外のカートやオンラインサービスにログインすることも可能です。その場合、Shopify以外のカートやオンラインサービス側でSPの役割が必要です。このSPの役割を担う機能をshopify以外のカートやオンラインサービス側で提供している場合もあるため、別途用意が必要かどうかはサービスごとで異なります。

複数ストアにログインする上で、自社が利用しているサービスにより解決方法が異なってくるため、解決方法について相談したいなどあれば、ご連絡ください。





執筆者紹介

北林 択哉

株式会社フィードフォースに中途入社後、フィード広告運用や商品データフィード構築の提案営業を担当。その後、Shopifyアプリの販売に従事し、EC領域での知見を深める。現在はグループ会社である株式会社リワイアに出向し、大手企業を中心に、Shopifyと外部システムをつなぐシングルサインオン(SSO)の提案・実装支援や、広告・計測タグに関する技術的な課題解決を行っている。

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